岐阜県下呂市で採集されたオオサンショウウオの幼生を展示いたします。この幼生は、遺伝子鑑定の結果、チュウゴクオオサンショウウオの遺伝子を持つ交雑個体であることがわかりました。
現在、日本各地でオオサンショウウオと外来種であるチュウゴクオオサンショウウオとの交雑個体が発見されており、大きな問題となっています。
岐阜県内では、2023年に下呂市内を流れる菅田川で、初めて交雑個体が確認されました。この川では交雑個体の繁殖も確認されており、展示している幼生は交雑個体調査で発見された個体です。
交雑であるものの、オオサンショウウオの幼生はなかなか見ることができない生物です。この機会に、外鰓や体色の違いなどをじっくり観察してみてください。
オオサンショウウオとチュウゴクオオサンショウウオの交雑個体は、岐阜県内の一部の河川でも多く見つかっており、大きな問題となっています。今回の幼生が見つかったように、交雑個体は繁殖に参加していることも明らかになっていますので、展示を通じて、多くの方にこの問題について知っていただければと思います。